大腸の病気(大腸炎・大腸がん・大腸ポリープなど)
大腸がん
大腸がんは、日本でもがん疾患の割合が高く、男女ともに死亡率も高くなっています。
早期の場合は自覚症状が無い場合が多く、健康診断等で発見されるケースが多くあります。
早期の発見であれば、適切な診断・治療を行うことで、内視鏡などで除去することも出来ます。
定期的な健診を受けることで、早期発見することが重要になりますので、是非当院にご相談ください。
きつい、はずかしいなど避けられがちな大腸カメラですが、病気への理解や、内視鏡の進化、
鎮静剤や鎮痛剤の適切な使用にて、心身に負担の少ない検査・治療を行うことを心がけています。
大腸ポリープを摘除することで、大腸がんで亡くなるリスクが大きく低下するという論文も発表されています。
The New England Journal of Medicine.より
大腸がんについて研究する前は、太って、肉ばかり食べている欧米人に大腸がんは多いと勝手にイメージしておりました。
しかし、日米の大腸がん死亡者数の比較に衝撃を受けました。
人口が概ね3倍のアメリカ人よりも、日本人の大腸がん死亡数の方が多いのです。
この結果は大腸がんが予防できる癌であることを示しています。
大腸がんで亡くなる方を減らすために、微力ながら貢献したいと考えております。
日本の大腸がん検診は便潜血反応が主流となっております。
便潜血反応が陽性で大腸カメラを受けるきっかけになることは重要です。
しかし、上記の結果が示す通り、大腸がんの予防に十分な効果を上げているとは言い切れません。
少なくとも一度は大腸カメラを受けていただきたいと考え、お勧めいたします。
大学時代は、久留米大学病院消化器内科の消化管腫瘍班として、早期癌を中心に診断治療をおこなった参りました。
大腸がんといっても様々であり、適切な診断が最も大事であり、診断によって治療方針が決まります。
その他、大腸(盲腸、結腸、直腸)の病気には、大腸炎、大腸がんなどがあります。最近では、過敏性腸症候群も注目されています。
大腸炎
大腸に炎症を生じる病気で、潰瘍性大腸炎やクローン病、ベーチェット病など、さらに様々な病気に分類されます。潰瘍性大腸炎やクローン病は、免疫に潰瘍・炎症等ができる病気で、特に、潰瘍性大腸炎は大腸がんを併発していることも多くあります。
自覚症状としては、血便や下痢によるものが多く、重症化すると発熱や体重減少、腹痛を伴うことがあります。放置することで、腸閉そくなどの合併症を起こす場合がありますので、上記の症状が出た場合は、早めに当院へご相談ください。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群とは、大腸に潰瘍や炎症などの目に見える異常が認められないにもかかわらず、下痢や便秘や下腹部の張りの症状が起こる病気です。
ストレスやアルコールの摂取過多、生活の乱れによっておこると言われています。
治療については、上記の要因を改善することが基本となります。また、症状に応じて薬物による治療についても併せて行う場合がありますので、先ずは当院にご相談ください。