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高血圧・不整脈の治療

日本における脳心血管病の最大の要因とされる高血圧について、最新の指針に基づいた管理と治療のポイントを解説します。

高血圧管理・治療ガイドライン2025

高血圧の診断基準:診察室血圧と家庭血圧

血圧は測定する環境によって「診察室血圧」と「家庭血圧」に分けられます。

緊張や体調により変動しやすいため、1回限りの測定ではなく、日を改めて2回以上測定した値で正しく判断することが重要です。

区分 高血圧の基準値
診察室血圧 140/90 mmHg 以上
家庭血圧 135/85 mmHg 以上

高血圧の治療方針と生活習慣の改善

高血圧治療の基本は、生活習慣の改善(非薬物療法)と降圧薬による治療の二段構えです。

生活習慣の改善は、すべての患者さんに共通して必要な取り組みです。

早期の薬物治療が検討されるケース

以下のようなリスクの高い方は、生活習慣の改善で十分な効果が得られない場合、早期にお薬の服用を検討します。

  • 脳梗塞や心筋梗塞の既往がある方
  • 心房細動などの不整脈がある方
  • 糖尿病を合併している方
  • タンパク尿が出ている慢性腎臓病(CKD)の方

一方で、65歳未満で非喫煙者、持病がないといった低リスクの方で、血圧が140〜150mmHg台であれば、まずはじっくりと生活習慣の改善から取り組んでいきます。

生活習慣を整えるためのポイント

生活習慣の改善には、以下の項目が挙げられます。特に減塩は治療の土台となります。

  • 減塩:1日あたりの食塩摂取量6g未満を目指します。
  • 節酒:アルコール摂取を控えめにします。
  • 運動:適度な有酸素運動を取り入れます。
  • 禁煙:血管への負担を減らすために必須です。
  • 肥満の改善:適正体重を維持しましょう。
  • 食事の工夫カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂取しましょう(※糖尿病や肥満の方は果物の摂り過ぎに注意し、野菜を中心に摂取してください)。

年代や持病に応じた血圧の目標値

合併症の有無や年齢により、目指すべき血圧の目標値が異なります。

ただし、血圧を下げすぎるとふらつきなどの副作用や内臓への影響が出る恐れがあるため、個々の状態に合わせた調整が必要です。

対象となる患者様 診察室血圧(目標) 家庭血圧(目標)
75歳未満、心疾患・糖尿病・タンパク尿陽性のCKDの方など 130/80 mmHg 未満 125/75 mmHg 未満
75歳以上、タンパク尿陰性のCKDの方など 140/90 mmHg 未満 135/85 mmHg 未満

高血圧治療を続ける真の目的

「一度薬を飲み始めたら一生やめられないのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃいます。

しかし、お薬を飲みながら減塩や運動、ダイエットなどの生活改善を継続することで、将来的に薬を減らしたり、中止したりできるケースもあります。

高血圧治療の最大の目的は、お薬を止めること自体ではありません。

血圧を最適に維持して脳梗塞や心筋梗塞などの大きな病気を防ぎ、最終的に健康で長生きすることにあります。

将来の健康を守るために、前向きに治療に取り組んでいきましょう。

血圧が高い状態が続くと、脳卒中心臓病といった脳心血管病の発症率・死亡率が顕著に高まります。

また、腎機能の低下や人工透析が必要となる腎不全のリスクとも密接に関係しています。

日本人の脳心血管病による死亡原因では高血圧が第1位とされており、年間約10万人もの方が高血圧に関連する疾患で亡くなっているのが現状です。

高血圧治療薬の種類と特徴

心房細動と血圧管理

高血圧は、脳梗塞の原因となる不整脈「心房細動」の発症リスクも高めます。

血圧管理と併せて、心臓の状態を把握しておくことが大切です。

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